(8)債権譲渡・手付・危険負担

債権譲渡は、「債権者が債務者に譲渡を通知する」ということを覚えるのが基本です。身近な例では、例えばKDDIの携帯電話を使っていて、KDDIがAUに変わったような場合、「新会社AUにお客様に対する料金請求債権を譲渡しました・・・」というような通知が送られてきます。これが債権譲渡の通知ですね。

しかし、例えば貸金債権の譲渡を受けた新債権者が債務者に借金の取立てをしたら、、「譲渡って言うけど、オレはもうその借金は前の借主に払ったよ!」みたいなことが発生することもある訳です。こうした問題をよく理解するのが重要です。
また、債権の二重譲渡のような問題をどう解決するかも重要です。債権は一種の財産ですから、これを二重に譲渡してしまうようなことも発生する訳です。どちらの譲渡人が自分の債権を主張できるでしょうか?このような問題が起きないようにするために、内容証明郵便などの制度がある訳ですね。
次に手付です。手付は不動産取引では必ずといっていいほど利用される(手付を打つ、という言い方をよくしますね)ので、実務上も重要です。法律的には手付は3種類ありますが、はっきりと定めていない場合は、解約手付と推定されます。手付を打った側は手付を放棄して、あるいは手付を受け取った側は手付を倍返しして(ただ返すだけでは何の痛みもないですからね)契約を解除できます。
手付は、正式に契約を履行する(実行する)前に、事情ができて契約を解除したくなる場合を想定しているのですが、いつまで解除が可能かということも問題です。
危険負担の講義です。テキストでは手付の次にあるわけではないのですが、講義時間の便宜上この回で解説しています。危険負担は、例えば建物の売買契約締結後、建物を買主に引き渡す前にその建物が落雷による火事で消失したような場合(どちらの責任でもない)を言います。基本的に、契約が済んだ以上その建物の所有者は買主なので、買主が泣くだけです。買ったとたんに不幸な事故に見舞われた、というだけのことです。不動産の契約では、危険負担に関する特約もよく結ばれますので、絶対に理解しておく必要があります。

講義時間は約45分です。

見出しに戻る