

誰かが夜道を歩む音

私の血潮がたぎる音

お前の首が落ちる音
一人、また一人、教室から子供たちが消えてゆく。
喰われて、
死んで、
消えてゆく。
大好きな白い髪の先生は、今宵も森へ消えてゆく。
毎日おしゃべりしているあの子も、歌に惹かれて森へ行く。
不気味なまでに美しい、誰かの歌声が響き渡る森の中へ。
噂に聞こえる、おぞましい、人喰い妖怪の棲むところへ。
次の朝、教室の机は、また一人ぶん減っていた。
喰われて、
死んで、
消えていた。
私はただ、生き残れずに、
消えてゆくのが怖かった。
「ねえ――先生。どこへ行くの?」

著:神方山 祈
イラスト:おうぎまこと
新書判/\1000(予価)
もう、歌しか、聞こえない。
09/10/11『東方紅楼夢5』にて委託頒布予定。
サークル名:LunaticRide[F-56a]
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イラスト:おうぎまこと from 『LunaticRide』

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