GoLite Hex2 (ゴーライト ヘックス)  Two/Three-Person Four-Season Shelter
 http://www.backpackinglight.com/index/article.asp?did=105

Translated by Hajime Kawasaki

 BackpackingLight.com Review Team バックパッキングライトドットコム、レビューチーム(レビュー, 12/16/2002)

Manufacturer's Website: www.golite.com

 

 

 

 

 

 

 

 

 

諸元

(現モデルのHex3ではなくHex2である事に注意)

·         収容人数;3人。2人では装備を入れても余裕。頭上空間が広い。

·         面積;5.5u (最大長270cm, 最大幅234cm, 最大高 168cm)

·           重量 (実測値)*: 919g
 *最小構成による実測値
 Hex本体+11g チタンペグ×6本+7g チタンペグ×5本 (non-GoLite);
 トレッキングステッキを2本繋げてセンターポールの代わりとして使用(重量に含まず)

·         本体重量: 794g (805g – 実測値)

·         センターポール weight: 312g (351g – 実測値)

·         ペグ重量: 142g (9本GoLite アルミニウム製)

·         本体材質: SilLite™ (1.76 oz/sq yd silnylon)

·         収納サイズ: 40 x 15cm

·         カラー: Forest (緑), and Sun (黄)

·         実売価格: $249

オプション

·         バスタブ型フロア: 624g (567g –実測値) ウレタンコート・ナイロン

·         虫除けインナーテント (Nest): 今回はテストせず。

 


フィールドテスト概要

ゴーライトのヘックスは2−3人用のシルナイロン製床無しシェルターである。この僅か920gのヘックスは、標高3400m以上の吹きさらしの稜線上で、風速17−22mの雨風、雹、みぞれ、に一晩中耐えた。我々テスター達は暖かく乾いた状態で翌朝を迎えた。それから朝食の調理、服の着替え、装備のパッキング等を全てシェルターの内部で行い、最後にシェルターを撤収したのだ。これほど融通が効いて、こんなに広く、これほど軽量で、こんなに悪天候に強いシェルターは他に知らない。これはミニマリストのバックパッカーやクライマーの為の3,いや4シーズンシェルターの中で究極の形かも知れない。

ヘックスは最小構成で$249 だが、殆どの2〜3人用テントと同じような値段である。あるいは凝った作りのフリースタンディング型の3〜4シーズン用テントと比べればかなり安いと言える。

*注意: シルナイロン(Silnylon)は極度に燃えやすい。我々は細心の注意を払って内部で調理をした。 ゴーライトも我々も、シルナイロン製シェルター内での調理は推奨しない。

詳細

重量と内部

約900gほどのヘックスは、同じ床面積の従来からあるダブルウォールテントの4〜6分の1の重量しかない。(約4.7uの3人用テントは通常4〜5.4kgほどある)

5.5uのヘックス内部は非常に広い。二人とその装備全部を収納してもまだたっぷりと空間が残っている。最大高 168cm あるので、少し屈むくらいで立ってパンツを履くことができる。装備のうちいくつかは外に出す必要があるだろうが、3人収容する事も可能だ。

 

構造

ヘックスにはシリコン含浸処理した1.76 oz/sq yd のリップストップナイロン(SilLite™)を使用してある。この生地は多くの超軽量シェルターで使われている1.1 〜 1.3 oz/sq yd のシルナイロンよりは若干重い。ゴーライトによると、この生地は引き裂き強度に優れ、ウレタンコーティングされたナイロンの2倍の強度を示すと言う。更に防水性では、3500 mm水柱と優れた値を示す。我々のテストでは他の超軽量シルナイロンシェルターよりもややテンションが強く張る事ができ、伸びやばたつきが少ない傾向があった。このシェルターは腰高な形で、より風の抵抗を受けることになるので、強い生地を使用するのは理にかなっていると思われる。

ゴーライトはシーム(縫い目の防水加工)をする必要は無いと言っている。縫い糸が水を吸って膨張し、縫い目に水を通さなくなると言う。我々のフィールドテストでもこれを裏付ける結果になった。6日間降り続ける雨でも水漏れは一切無かった。

ヘックスの(ペグを取り付ける部分)ウェッビングタイは素晴らしい。ヘックスの内側からでも外側からでも簡単に張りを調節できる事が分かった。木の根や岩を避けてペグダウンするのに、タイを自由自在に弛めたり締めたりできるので重宝した。雨の夜にヘックスのテンションが緩んできた時、端の方へ行き、タイを締める事で簡単に調節できた。つまりヘックスの6つの端のウェッブタイと、センターポールをシェルターの内側から調節する事によって、降り続ける雨の夜にも濡れずにぴんと張ったヘックスを維持できるのである。タイには反射テープが貼ってあり、暗闇でもペグに張ったロープを踏んづけるのを防いでくれる。

ヘックスには、長さの調節できる340gのアルミポールが付属しており、4節に分解できる。そのポールも使いやすいが、我々はレキのウルトラタイト・チタン・トレッキングステッキを2本つなげてセンターポールの代わりに用いた。こうすれば340gの重量を節約する事ができる。このつなげたトレッキングステッキでも、風速17−22mの突風によく耐えた。またある人は一本のトレッキングステッキに、短い延長アルミパイプを取り付けて使ったが問題は無かった。また、ヘックスはやろうと思えば頭上の木の枝からぶら下げて設営する事もできる。

ゴーライトは9本のY字型アルミペグを付けて出荷している。これは堅い土壌に岩を使ってペグを突き刺すような時には実に良い。頑丈で、しっかりとシェルターをつなぎ止めてくれる。しかし我々が遭遇した殆どのタイプの土壌には、これほど重く頑丈なペグは必要なかった。また、ペグの頭が小さく鋭い形の為、手でペグを地面に突き刺すようなときは手の平が痛い。我々はヘックスの六つの頂点に11gのチタンペグを用い、頂点間にある追加の5つの張り綱に7gのチタンペグを用いるようにした。

テストに使用したヘックスには524gのウレタンコートナイロン製のフロアが付いてきた。フロアは防水で、シェルターの6つの壁面につり下げる事でバスタブ形状を保つ様に工夫されてる。ゴーライトは、どこにも乾いた地面が見つからないような極めてウェットな環境の時にフロアを使う様に主張している。しかし、北米の殆どの土地では、このフロアはオーバースペックだと我々は感じた。通常、水はけの良いキャンプ適地が見つかるものだ。タイベック(Tyvek)の様なより軽量な防水シートを必要な大きさだけにカットして持ち運ぶ事を推薦する。あるいは軽量なビビィサックを用いるかだ。

ヘックスは自然に開口する換気口を頂上付近に二つ持っている(トップベント)。このトップベントと、地面の隙間の間で煙突効果が生じ、換気を促進する。また、換気口にはプラスチックのアジャスターとトップベントの開口を調節するコードが付いている。これは風下側の換気口を開いた状態に保っておくのに役立つ。

もう一つのオプションがいわゆる蚊帳状のインナーテントである。我々がテストした時にはストックが無かった為に今回はテストできなかった。

 

製品の性能

全体的なパフォーマンス

我々はコロラド南西部の144kmに及ぶコンティネンタルディバイドにおいてヘックスのフィールドテストを行った。天候はテストにとって理想的(一般のバックパッカーにとってはそうでないが)だった。たった一晩を除いて、連日、雨、あられ、雹、が朝晩降った。殆ど毎回、標高3600m以上の森林限界より上、強風の中でキャンプした。ヘックスは風雨の強い厳しい環境に対して素晴らしい性能を示した。ただの一回も雨漏りやシェルター下部の隙間からの雨の吹き込みと言った問題が起きたことは無かった。 あらゆる意味で、この床無しシェルターであるヘックスは従来型のテントより雨に強かった。構造がシンプルなので設営が容易で、我々は2分以内に設営できた。この素早い設営が可能な事で、雷雨に巻き込まれる正に寸前まで行動する事を可能にしてくれた。. 2回ほど危ない時があったがそのおかげで切り抜ける事ができた。嵐に直撃される寸前、3600m以上のピークを越え、より低く、安全で守られた環境にシェルターを設営する事ができたが、僅か数分の差だった。

我々はいつもまさに嵐が始まり、雨が我々をたたき始める時にヘックスを設営し終わる事が殆どだった。こう言った状況では、我々はヘックスを設営する間、装備を幕体の下においておくので、装備を濡らさずに済んだ。従来型のテントでは、設営する間中、装備やインナーテントは雨に曝されっぱなしである。ペグダウンし、スリーブにポールを通し、最後にレインフライをかける、、こうしたプロセスの間、テントも装備も相当濡れる事になってしまう。

ヘックスは床が無く、広い内部空間を持ち、中央付近が150cm以上あるので、朝起きたときに例え雨が降っていたとしても、シェルターの中で濡れずに服を着替え、靴を履き、全てパッキングを終える事ができる。そして最後に、ヘックスから歩いて出て行き、ペグを抜き、シェルターを折りたたみ、付属のメッシュバッグに放り込んで、ザックのポケットに入れれば済むのである。こうした雨の中での撤収を従来型のテントで行ってみると良い。あるいは想像して欲しい。

 

換気と結露

ただ一回だけひどい結露に見舞われた夜があった。それは一晩中雨が降り続けた時だった。湖を中心とした深い盆地にキャンプしていたのだが、盆地の局地的気候が冷たく、極度に湿った条件を作り出していたのだ。朝起きたときには、盆地の中の文字通り全ての物(木も岩もシェルターも草も)がしずくを滴らせていた。結露した小さい水滴がびっしりとヘックスの内壁を覆っていたが、しかし、我々は完璧に乾いた状態にあったのである。一滴の水も我々のビビィに落ちなかったのである。これには4つの理由があると思われる。一番目には、ヘックスの内壁が急傾斜である事。それ故に水滴は、内部の住人や寝袋に落ちてくる事無しに、壁を伝わり落ちて地面に吸収されてしまう。2番目には、ヘックスの内部空間は広大である事。従って壁にうっかり触れてしまう恐れ無く、動き回ったり寝れるのである。それに、我々の経験ではたまたま壁に触れたからと言って、そうは濡れないものである。3番目には、ヘックスの比較的大きな内部容積が湿度を低く保つのに役立っているのだろう。4番目には、二つのトップベントと地面付近の隙間で『煙突効果』を発揮し、シェルター内部の湿度を減じるのに十分なエアーの動きを作っている事だろう。

ヘックスの設営

一旦その仕組みが分かれば、ヘックスを2分以内に設営する事は簡単だ。最初にすべき事は、センターポールを横にどけておいて、その事はしばし忘れる事だ。そうしたら、ドアのジッパーを閉め、正6角形になるように各頂点をペグダウンする。ようく目を凝らして見て、できる限り正6角形に近づけるのだ。各頂点間にテンションがある事を確認しなさい。さて、それができたらセンターポールを持って、ジッパーを開け、内部にポールを受けるカップがあるのでそれにポールを当て立ち上げる。我々はつなげたトレッキングステッキを目の高さになるように調節して入れていた。この時点でウェブタイをいくつか調節する必要があるかも知れない。(注意:一回のトライの後で、我々は目測だけでヘックスをペグダウンできるようになり、その後何も調節は必要無かった*).最後に5つの張り綱をペグダウンする。この張り綱は必須では無いが、たちは強く推薦する。

ゴーライトは9本のペグを添付している。6個の頂点をペグダウンした後に、風上に更に3カ所張り綱を取れと言うのだ。彼らはまたベンチレーションをより良くする為に風下にも張り綱をとって、シェルター下部の隙間を開けるように推薦している。しかし、我々のフィールドテストでは、風は巻き、風向きはしょっ中変わってしまうので、我々は5カ所の張り綱を全てペグダウンするようにした。こうする事で頑丈になるし、テンションが高まるのでより静かになる。(最初の晩、我々は張り綱をとるたった30秒を怠った為に、夜風が出てきてヘックスがばたばたし始めた時に後悔したものだった。)その一夜を除いて、全て9つのポイントをペグダウンしたが、換気は損なわれなかった。

*もしなおシェルターのペグダウンが足りないと感じるのであれば、ゴーライトは、6角形の頂点が内接する様な円周上にペグダウンする箇所を増やしていく事を提唱している。

linked trekking poles and stakes

センターポールとして使うトレッキングステッキ結合の詳細

下部左から順番に7gチタンペグ、11gチタンペグ、ゴーライトのY字ペグ

link detail

結合のクローズアップコードとベルクロテープ

ゴーライトはヘックスを『3〜4シーズン用で、バックパッキング、冬季キャンプ、登山に』適したシェルターと言っている。我々も冬季のテストはしていないが、雪を掘って、十分なペグ固定ができれば優秀な冬季シェルターとして機能するだろう事を確信している。冬季のフィールドレポートを期待していて欲しい。難しいコンディションで素晴らしさを発揮するとからと言って、ごく普通のバックパッキングには適さないと言う事では無い。ヘックスは広大な空間を持つシェルターであり、二人で普通のバックパッキングに使用すれば、贅沢なくつろぎの空間を提供する事だろう。

 

改善の為の提案

ヘックスは殆ど完璧だが、強いてゴーライトに望むことがあるとすれば、従来からある形状のチタンペグを添付して欲しいと言う事と、殆どが水はけの良いキャンプサイトで使う事を想定した、より軽量なフロアを提供して欲しいと言う事だろうか。最も、チタンペグも(タイベックの様な)軽量なシートも、ユーザーが別に低価格で購入できるのではあるが。説明書も改良の余地がある。我々は結局自分で設営の仕方のコツを習得しなければならなかった。それから、虫除けインナーテントのテストは今回できなかったが、ゴーライトのホームページにある資料からすると、少し重すぎる。もっと軽量な虫除けの方法もある。(60g弱の、頭だけ覆うネットを使って泊まったレビューがあるのでそれを参照のこと)

もしあなたが、虫に対する耐性が低くて、極めて虫が多い、非常に湿った地域で泊まる時には、モスキートネットをそなえた、タープテントの類の方が良いだろう(ヘンリーシャイアーのタープテントのような)。.

あまり湿気が無く、風も無い時には、我々はドアを開けたまま眠る事を好んだ。そうすると結露も最小限にできるし、星も眺める事ができる。ただし、ヘックスはドアを開けたままにしておくと、テンションを少し失い、風にばたつく様になる。それは、別の現れ方として、ヘックスをきちんと張ると、ドアのジッパーの最後の15cmが、非常に閉めづらいと言う事がある。ゴーライトには、ドアを開けたままでもテンションが保たれるような方法を研究して欲しい。

最終評価―シェルター本体A

ヘックス本体は僅かな欠点はあるものの、非常に優秀なシェルターである。製品化しているものでは僅か900gで3人が泊まれるシェルターとしては唯一のものだろう。軽登山や冬季キャンプの緊急時にも適している。しかし、決してヘックスはコアなユーザーの為だけの物ではない。カジュアルなバックパッカーもきっとこのヘックスを気に入る事だろう。二人で使用するとまさに理想的なシェルターとなる。ヘックスは従来型のテントと同様に暖かく、耐候性も優れている。しかも、従来型よりずっと広く、ずっと軽く、設営もより簡単で、暮らすとテントより楽しい。最終評価Aは、シェルター本体に対してである。

改善の為の提案の所で述べたように、ヘックスのアクセサリー群(センターポール、ペグ、オプションのフロア、虫除けインナーテント)はシェルター本体のレベルにはまだ及ばない。アクセサリー群の評価はBである。

GoLite
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Phone: 1-888-546-5483 (5-GOLITE)
Email: info@golite.com</BR< A>> Manufacturer's Website: http://www.golite.com/

Hex in use

標高3600m吹きさらしの湖岸にて、嵐が来る寸前のヘックス