仙丈ヶ岳(Mt.Senjo)3033m

北岳山頂より仙丈岳(平成11年10月11日)北岳へ(Mt.Kita) ⇔北岳(Mt.Kita)
小仙丈ヶ岳(Mt.Kosenjo)2855m 長野県・山梨県
仙丈ヶ岳(Mt.Senjo)3033m 長野県・山梨県 日本百名山
大仙丈ヶ岳(Mt.Daisenjo)2975m 長野県・山梨県
伊那荒倉岳(Mt.Inaarakura)2519m
山から見る山・・・⇔北岳(Mt.Kita) ⇔鳳凰山、観音岳(Mt.Kannon) ⇔八ヶ岳、赤岳(Mt.Aka) ⇔甲斐駒ヶ岳(Mt.Kaikoma)
平成11年10月9日(土)・・・トラブル発生、でも思い出に残る山行
前日金曜の夕刻に富山を車で出発し、松本、信州高遠を経由して駐車場の戸台口への到着は深夜になっていた。翌朝一番の村営バスで登山口の北沢峠へ向かう。コースは仙丈ヶ岳から間ノ岳、北岳を巡り、広河原から北沢峠へ戻る山中2泊で周遊するもの。
思い出深い仙丈ヶ岳ではあったが、思いもよらぬトラブルに苦しめられた山行でもあった。登りはじめて小1時間程した頃、とんでもない事が発覚した。水がないのである。いや、水はあった。水はあったが腐っていた。
前回の山行は8月末の週末、クリヤ谷から笠ヶ岳を目指しているが、山行後の後始末のミスから残ったお茶をポリ容器に入れたまま腐らせてしまった。1ヶ月後に気が付き、10日ほど空干しにして大丈夫だろうと思っていたが、富山のおいしいはずの水は異臭を放っていた。
進むべきか戻るべきか迷ったが、煮沸して飲めば大丈夫だろうと、時間はかかったものの小仙丈、大仙丈でお湯を沸かし歩き続けた。皮肉なものでこんな時に限ってやけに天気がいい。10月というのにカンカン照りにあい、ノドはカラカラになってしまった。
大仙丈を過ぎた尾根の下りで何か冷たいものでもなかったかとリュックの中を探していると、冷酒が1本出てきた。ここで第2のミスを犯すことになる。禁断の魔の水に手を出した自分はとうとう歩く気力を失ってしまった。1時間ほど昼寝ををして、フラフラになりながらこのコース唯一の伊那荒倉岳下の水場に到着した。
荷物を置いて水汲み用の2L容器を持って尾根から50m下の水場に向かった。水はあるのかないのか。
水があった。しかも湧き水で、ウマイ水であった。むさぼり飲むとはこの時のことであろう。
水場の上部は広くテントも張れるようになっていた。時間はまだ3時前で暖かい。寒くなる前に寝て夜歩けば、野呂川越えから宿泊の両俣小屋までの往復も省略できると考え、携帯で両俣小屋へビバークする事を連絡した。こんな山中で電話が通じるとは便利である。
しかし、南アルプスとはいえ10月の標高2500mのビバーク、フリース、雨具を着ても寒くて眠れたものではなかった。とうとう12時過ぎにツェルトの中で暖かいコーヒーを沸かし温まった。空は快晴で月はなく、天の川が見えた。1時半に荷物をまとめ、出発。水は約1.2L、夜間歩きであればこれで何とかなるだろうと思ったのが、第3のミスであった。
仙丈ヶ岳から間ノ岳に至る仙塩尾根はアップダウンがあり、標高差も1000m、しかも距離がある。尾根は広く倒木も多い。脇道も多いようであった。テント場を出発してかなり歩いたと思ったら、元の場所に戻っていた。暗い上に倒木が行く手をさえぎる。空を見上げると北のカシオペア座が見えた。これでは歩く方向が反対で、オリオン座を目指して行くことにした。
やがて岩場にさしかかった。仙塩尾根の独標である。
独標の空に横とう天の川?・・・天の川のもとヘッドライトをつけ1人暗黒の岩尾根を行くのは爽快な気分だ。
コースタイムの2倍以上をかけて野呂川越えに到着、間ノ岳への登りで夜が明けた。今日も快晴のいい天気であったが、天気が良過ぎた。三峰岳手前で早くも水不足になった。真夜中でも水場へ水を汲みに行くべきだったと悔やまれる。間ノ岳で昼寝をして、2日連続、ノドがカラカラ状態で宿泊の村営北岳山荘に転がり込んだ。
人間は生きるために食料、水、空気を必要とする。なに不自由のない日ごろの生活ではこれらのものは簡単に手にはいるが、1つでも不足するとたいへんな目に合う。今回のことは自分のミスからではあったが、イヤというほど思い知らされた。
しかし、好天のお陰で今回の山行ではすばらしい山々の展望に恵まれ、しかも満天の星空の下での岩尾根歩きを体験するなど感動の連続であった。
また、大阪からの若いカップルには3回出会った。仙塩尾根の下り、中白峰、帰りのバス。彼らは両俣小屋に2泊し、北岳、間ノ岳は逆コースを取るハードコースである。別れ際にはいつまでも手を振っていた。
今まで苦々しい思い出から仙丈ヶ岳の記録を後回しにしていたが、5年以上も前のことになったが振り返ることにした。

小仙丈ヶ岳から仙丈ヶ岳を目指す。

小仙丈ヶ岳から振り返ると美しい甲斐駒ヶ岳、遠くには八ヶ岳 八ヶ岳、赤岳へ(Mt.Aka)

仙丈ヶ岳に到着、眼前には北岳と間ノ岳、北岳の左には富士山が見えた。
・・・富士山へ(Mt.Fuji) 北岳へ(Mt.Kita) ⇔北岳(Mt.Kita) 三峰岳へ(Mt.Mibu)

登山者でにぎわう仙丈ヶ岳山頂

仙塩尾根から仙丈ヶ岳を振り返る。
山行の記録は・・・・三峰岳へ続く。
| 仙丈ヶ岳を観る |

鳳凰山、観音岳から仙丈ヶ岳 鳳凰山、観音岳へ(Mt.Houoh) ⇔鳳凰山、観音岳(Mt.Houoh)
(From Mt.Houoh H13.8.19)

甲斐駒ヶ岳から仙丈ヶ岳 甲斐駒ヶ岳へ(Mt.Kaikoma) ⇔甲斐駒ヶ岳(Mt.Kaikoma)
(From Mt.Kaikoma H9.10.26)

八ヶ岳、赤岳から仙丈ヶ岳 八ヶ岳、赤岳(Mt.Aka) ⇔八ヶ岳、赤岳(Mt.Aka)
(From Mt.Aka H10.11.15)
A.HAYAKAWA