会社でも、学校でも、地域でも、集団すなわち組織にとってそれを構成する人間の質が良くも悪くも影響する。帰属するメンバーの、意識のあり方も当然だが、集団を率いる指導者の資質が統制力と機動力に大きな差を生じさせる。

アメリカの経営学者、ドラッカーは次のように述べる。

「組織の中心的存在は、頭脳を用いて仕事をする知的労働者である」

 この言葉は、組織の統率者に、どれだけ「頭脳」が必要であるかをズバリ表現している。いくらメンバーが自分のレベルで精一杯活躍したとしても、その組織に頭脳を持った知恵者がいなければ、個々の力を集約し集団的な圧力として、社会に顕在化することはできない。

 また、ナポレオンは狼と羊にたとえて、次のように組織を語る。
「一頭の羊に率いられた百頭の狼群は、一頭の狼に率いられた百頭の羊群に敗れる」これもまた、知恵者が率いる組織は、知恵者でない者が率いる組織を駆逐する法則を言いえている。

さて、リーダーはメンバーを統率すると同時に、効率よい組織運営を行うためには、人を育てていかなければならない。つまり、後継者養成を含めての「人材」育成である。

 一般に「人材」というが、その中身は「人財」「人在」「人罪」の三種類に分類されるという。まず、会社の利益に直結するような、有能な働きをする人物が会社の産であり「人財」。次に、会社に行くと給料がもらえると、条件反射的に会社に来ているだけの人、いわゆるパブロフの犬状態で、平均的な仕事しかしない会社に籍しているだけの人は「人在」。そして最後は、仕事を何もしない給料ドロボウ、あるいは横領などの悪事を働き、に問われるような会社にとって不要な人たちで、それが「人罪」

 平均的な会社組織では、この「人材」の割合が三対四対三になっているそうだ。これを刺身(三四三=さしみ))の法則という。いかに、多くの社員を「人財」に引き上げるか、それが指導者の腕の見せ所といえるだろう。


 


成功へのワンポイントアドバイス

「人財」とは会社にとって有能な働きをする人物。いかに、多くの社員を人財に引き上げるかが、指導者の腕の見せ所。