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楽しくって、切なくって胸いっぱいで、予期せぬ無防備な音がいっぱいはみだしてくる。アーリーを最初に聴いたのは、昨年の暮れにマサルさんの家に遊びにいった時だった。チャンチャカ、チャンチャカ、チャン、チャン、チャン!聴いたことのないインストゥルメンタルがオンボロのテープレコーダーから聞こえてきたその時、まるで世界中が明るくなったような気がした。
”よもや、これは僕がずっと聴いてみたいと思っていたあのバンドの音なのだろうか…。まさか…ここまでいいはずがないだろう。これはヨーロッパあたりの僕の知らないバンドなんだろう。”僕「マサルさん、これ何?」マサルさん「(無表情に、でも目の奥で僕の反応をじっと伺っていたように思う)ん?これアーリー」僕「ウッ スッゴク、イイ…。」マサルさん「うんうん」そのまま二人で日本酒をグイグイ飲みながら、約四半世紀前の音源に聴き惚れた…。マサルさん、あの夜でしたっけ?”とどかずの町で”(渡辺勝 音楽担当、大西功一 監督の映画)が公開される時にお祭りやって、その時アーリーの再結成ライブをやれたらいいな、って言ってたの。本当に実現しましたね。松田さん、律さん、忍さん、竹田さん、7/5、6、は本当にありがとうございました。あの夜、二十年以上封印されていた世界が、再び解き放たれ、蘇ったかのようでした。本当に、本当に、楽しかった。
お客さんもみんなとってもいい顔をして帰っていきました。きっとあの日、この国の街々で無数のバンドがコンサートをやっていたでしょうけど、あのアーリーのライブが一番素晴らしかったはずです。新録とライブ、凄く期待しています。そして、この幻の音楽がCDになって、多くの人が聴くであろうことをとっても嬉しく感じています。
97年11月 映画監督 大西功一
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