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アーリータイムスストリングスバンド、バーボンウィスキーのブランド名からとったというその長ったらしく奇妙な名前をもった楽団の演奏をはじめて聞いたのは、日比谷の野音で
" 五つの赤い風船 " の解散コンサートがあったときのことである。
確か1972年夏のことであったと思う。
ゾロゾロと出てきた気のよさそうな連中の風貌とフォーク、ロックの世界ではおなじみの楽器のほかに、足ぶみオルガン、リコーダー、鉄琴といった義務教育以来ごぶさたをしていた楽器がそこにあったのが印象的であった。
かれらが奏でる(そう、奏でるという言葉がピッタリとくるあたかも田舎紳士のような不思議な優雅さがそこにあった)演奏、うたの手ざわりに、春の日のノンビリした日射しにつつまれるようにのめりこんでいったのはいうまでもないことである。
それ以後アーリータイムスストリングスバンドは1973年7月にCBSソニーからシングル盤を1枚出し、たった1年4カ月という短い期間の演奏活動だけで、キリギリス、ラストショーへと発展的解消をしてしまった。残念ながら日比谷野音でのコンサートが僕にとってのアーリータイムスストリングスバンドとの最初で最後の対面となってしまった。
あれから6年、1973年7月28日に日仏会館で行われたアーリータイムスストリングスバンドのコンサートライブにスタジオ録音を加えたレコードでアーリータイムスストリングスバンドと再会してみると、はじめて出会ったときからなつかしい感じがしたアーリータイムスストリングスバンドのうたは、今でも時間を越えたなつかしさをもって新鮮に僕の胸にせまってくる。
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