[ なんてばかな大人たち!! アーリータイムス ストリングスバンドの音 ]
CD:Early Times Strings Band VOL.1 さくま あい ライナー文 ['97 ] より

 

 今年の夏、初めてアーリータイムスのライブを聞いた。メンバー達はにやにやと照れ臭そうに、ステージの上にずらりと並んでいた。
 じゃらんじゃらんと演奏が始まるとすぐに、わたしはおかしくてたまらなくなり、ライブの間中笑っていた。音がせめぎ合っているのだ。ひとりがぱちんとはじけると、それに対抗して誰かがまた音を出す。鬼ごっこをしているみたいだ。どこから鬼が現れるか分からない。何が起こるか分からない。そんなどきどきや、わくわくがはじけ跳んでいて、てんでばらばらでまとまっていないのに、それがいいのだ。アーリーの不良は、なべさんだ。まとまりかけた音の中に、かんしゃく玉を投げ込む。『このやろう』といった感じに、また音がはじける。
 ステージの上で、アーリーは今の自分たちを遊んでいるように見えた。生意気なまま、やんちゃなままばかみたいに遊んでいるように見えた。それまで、わたしはずっと自分の中にちぢこまって、いろんなことを怖がってばかりいた。できないことも、分からないことも多すぎる。でも、どうしたらいいのか分からなかった。突っ走って笑って、楽しくてしょうがない。それって、とてもばかみたいな生き方だと思う。
 アーリーの音を聞いて、だめな自分もかっこいい自分も、全部ひっくるめて遊べたらいいと思った。分からないまま、できないまま自分をむきだして遊んでいたい。
 だから、なんてばかな大人たち。おかしくてしょうがなかった。
 なべさんも、りっちゃんも、ありちゃんも、金ちゃんも、忍くんも、みんなかっこよかったよ。

97年11月3 日 さくま あい 19歳 
 
Seals RecordsのH.P.にあるプロフィール
Seals Records   F F A   off note
Early Times Strings Band's Home

Old Times Brass Band's Home  Old Times Brass Band's Menu

back